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看護師としての心構え。命の現場で働くナースの心と体のケアは永遠の課題だと思う。

看護師とは編集

 

 

私は15歳で看護の道を目指すべく進学しました。

私が卒業した北海道にある高校は普通科ではなく衛生看護科でした。この学校を卒業すると高校の卒業証書と准看護師の資格試験(知事試験)を受ける資格が与えられ、その試験に合格すると、晴れて准看護師として高校卒業と同時に働くことができるという学校でした。
 
私が卒業した当時は、そこで就職する人はほんの一握りで、ほとんどの同級生はさらに上の学校に進んで正看護師の資格を取るというのが主でした。なので、最短で20歳で正看護師として働くことができる仕組みでした。現在は5年一貫教育となっています。
 
現在でこそ、男子学生も見られますが、私が通って居た頃は女子校でした。全道各地からこの学校に入るためにたくさんの生徒が受験し、毎年すごい倍率でした。私は本当にラッキーで、田舎の中学でそれなりに成績が良かったのこと、また同じ中学から過去2年間に毎年1人ずつ推薦入学でで合格して道を作ってくれた先輩方がいたお陰もあって、無事に入学。
 
高校は遠隔地だったので、高校・看護学校の5年間は寮生活でした。
慣れない共同生活、また先輩たちと同室だったことなど、たくさんの”初めて”でかなりストレスの多い生活だったなーと思います。それでもグレることなく、落ちこぼれることなく卒業できたのも、”同じ釜の飯を食べた”友人たちと、良き先輩・先生たちに恵まれた体と思っています。
 
前置きが長くなりましたが、ここでは看護師として私が日本で働いていた時の心構えや姿勢、考えたことをまとめてみました。また日本だけでなく、ここ、アメリカのハワイ州でも現在ナースとして働いている経験から、これからの看護師・ナースの働き方についての私の考えも書いていこうと思います。
 

 

心構え

知識・技術・態度

宝塚歌劇団のモットーで、”清く、正しく、美しく”っというのがありますが、私が看護学校に入学して間もない頃に、看護科の授業の中で言われた、看護師の要素で大事なことは先に書いたように、”知識・技術・態度” の3つでした。

看護師にはこの3つの要素が適度にもしくは長けていることが要求されるというもの。これには納得でした。

頑張って勉強して知識が豊富でも、注射が下手な看護師さんには当たりたくないし、技術や知識がピカイチでも、心ない冷たい態度で接されると、ただでさえ、病気で弱っている時には、いたたまれないですよね。

かといって、とても優しくしてくれる看護師さんでも、知識がなくて、薬や手技を間違えているようでは安心して命を預けられないですよね。

私自身の経験としては、北海道の呼吸器もない田舎の病院から東京の救命救急センターへ転職した時のなどは、もう本当大変でした。明らかに知識と技術の不足でしたから。

医療機器や重症度の高い患者さんの状態を把握すること、それに対して行われる処置についての知識と介助の方法など、数え上げたらきりがない。

それでも、”それが足りない”っとわかるから、良くなろう、足りない要素を補おうと頑張れた自分がいました。

知識・技術・態度、、、、どれも看護師にとって大切な要素です。

 

プロは自分の感情を患者さんや家族の前で出してはいけない

これは時に、悲しい時に泣いたり、取り乱したりしてはいけないっということを先生は言いたかったのだと私は解釈して使ってきた。

看護学校を卒業して、初めて受け持ちの患者さんを看取った。その患者さんは私の後輩の叔母さんだった。

私たちはまだ若かった。私は20歳、友人は19歳。亡くなったおばさんをじっと見つめる彼女がいた。友人は心の強い、しっかりした人だったので、決して取り乱したりはしていなかったが、彼女の悲しみは相当なものだったと思う。

 

その他にも、同僚の年上の看護師さんと夜勤中、彼女の担当の患者さんが亡くなった。その時に目を真っ赤に泣きはらして、夜勤を勤め上げた同僚。

亡くなったのは年配の男性で、奥さんと子供さんたちが看病のために交代で何日も病院に寝泊まりしていた。

亡くなった患者さんの体をきれいにしてご家族にお返しする前に、合掌をする時間が少しだけある。 その時間が私にとっての患者さんとの時間。

 

目を赤く腫らしていた同僚の彼女。果たしてそれはプロではないと言い切れるのか?

 

私の方が人間味のないのではないか?っとしばらく考えさせられたし、ちょっと凹みました。

 

プロは自分の感情を患者さんや家族の前で出してはいけな。

 

これは私にとって支えでもあり、重荷でもあった言葉。

良い悪いではなく、看護師も人間で、当然感情もある。その感情をひたすら押し殺すのだから、精神衛生上は全くよろしくない。

 

また、悲しみという感情だけでなく。憤りや怒りっという感情のコントロールもしていかなければならないことに気づく。

これも、コントロールするにはとっても厄介な感情なんです。

昔、腹痛で救急搬送されてきた女子高生の患者さんがいたのですが、なんと、妊娠していて。

援交していた彼との間の赤ちゃんだったのですが、本人は全く妊娠には気づいておらず、腹痛と思っていたのは実は陣痛で、早産。

生まれてきた赤ちゃんは超極小未熟児。

 

先生たちの頑張りもあり、ベイビーと女子高生の命はとりとめましたが、

この時ばかりは

”あなたたち、何をしているの!”っと言いたかった。

言ってもどうにもならないことはわかっているのですが、赤ちゃんに対しての責任とか、自分の体に対しての配慮とか、いろいろ考えると、フツフツと怒りがこみ上げてきて、しかし、怒りのぶつけどころはなく。

 

そのむしゃくしゃした思いを少しでも発散したく、夜勤明けで同僚とカラオケでチャゲアスの YAH YAH YAH を大声で歌いまくり。

感情を出してはいけないっというのはプロとして大事だと思いますが、その思いを発散させる場所がなければ、看護師の精神衛生上よくないです。

アメリカだとカウンセラーに行ったり、運動しに行ったりするのかな?!

 

資格の違い

私が働いていた田舎の病院には、私が就職した当時、正看護師は私を含めて5人のみ。圧倒的に准看護師さんと助手さんの数の方が多かった。

 

”若くても正看(護師)だからいいねー”っと言われることがあった。若くても経験がなくても、資格としては上なのでね。

それでも、新卒の私にとっては、ベテランの准看護師さんや助手さんの経験や技術、患者さんとのコミュニケーション能力は私は喉から出るほど羨ましかった。

食事の介助がうまくできなくて、家に帰ってから泣いたのを思い出す。(苦笑)

どちらも無い物ねだりということでしょうか

 

優れたコミュニケーション能力

私が東京の某大学病院の救命救急センターを選ぶきっかけとなったのが、北海道の熱傷学会に講師としてきていた医師の対応が素晴らしかったから。

”こんな先生のいるところで働きたい”

 

ドラマ白い巨塔ではないですが、やはり日本のお医者さんは偉そうな人が多いんですよね。決して全てのお医者さんがそうではないですよ!ただ、そういう人が多かった。最近の日本は変わってきたのかな?

 

熱傷学会に来ていたその先生は物腰が柔らかく、質疑応答にも丁寧に、真摯に回答されていて。年代からいってかなり上の方なんですが、本当に目からウロコが落ちるとはこのこと。

”こんな先生いるんだー”っと。

 

それでなくても忙しく、緊張の連続の医療現場で毎日働いていますから、患者さんやご家族への対応だけでなく、医療従事者同士の良いコミュニケーションづくりも大切だなーっと。決して、馴れ合いということではなく、お互いに気持ち良く、穏やかにお仕事したいですよね。

 

現在、私はアメリカのクリニックでナースとして働いています。

アメリカは医師と看護師・その他の医療従事者は仲が良いっと言いますが、私が働いているクリニックのアメリカのお医者さんたちは、話しやすいですよ。もちろんこちらも医師として敬意を払って接しますが、若い先生はもとより、歳が上の先生もナースに丁寧ですし、怒鳴ったりっということ全くと言っていいほど、ないですね。

 

まー、そういう状況担った時は、ハラスメント(日本ではパワハラと言うのでしょうか?!)として、特定の機関に届け出るたり、相談したりすることができますしね。

そこはアメリカらしいというか。(苦笑)

 

3Kとも9Kとも言われる看護師の仕事。続ける理由は?

私は日本で7年余看護師として勤務しました。3Kとも9Kとも言われる看護師の仕事。それでもどうして続けてこられたか?

 

それは疲れていても、大変でも、”あ、今日患者さんのためにこれができた!”っとか、患者さんが自分が担当すると喜んでくれたり、そういう些細なことが私が仕事を続ける力になっていたと思う。

そしていつも自分に問いかけていたこと。

それは ”患者さんにとって良い看護師だったか?” っということ。

 

これはもう、究極の問いかなっと思う。

 

 

これからの看護師の勤務形態に求められること - フレキシブル

しかし、ここまでの私のお話は、あくまでも私が独身のころの話。24時間全て自分の思うように使えたころ。

 

結婚・出産・育児中の現在の私にはその当時の不規則な勤務形態で働くことは身体的にもしんどいですし、家族との時間もなくなるのでなるべく避けたいのが本音です。

 

その点、アメリカではナースたちが自分にあった勤務形態で仕事をしていると思う。

私が知っている看護師さんは自分が外で収入を得て、旦那さんは主夫で3人のキッズの育児をしています。

また、他の看護師さんは以前、キッズが学校に行っている間だけ、パートタイムで仕事をしていた人もいます。また私もそうですが、小さい子供がいるナースは、定時で終われて、夜勤がない職場を選んでいる人が多い。

 

私が日本で就職したてのころは、”石の上にも3年”っと言われるように、仕事を覚えて、一人前になるには、最低3年は辛抱しようっという風潮があった。

今もあるのかな?

 

誰にとっての ”一人前” なのか?

患者さんにとって?

自分の中で?

それとも、働いている組織・病棟の上司にとって?

 

特に女性の看護師さんの場合、結婚、妊娠、出産、育児、介護など、人生の各ステージで帰路に立つ人が多くいます。

 

日本ではイクメンパパが増えていると聞きますが、やはりイケダハヤトさんのように生産性がかなり良いパートナーと一緒っという女性の看護師さんは少ないと思うのです。

 

また、職業柄、頑張りすぎる、または、どうしても奉仕の精神が出てしまう?!ことが多いのではないでしょうか? 

自分が疲れていてもまずは相手をケアしてあげる、、、みたいな。

 

でも、忘れていけないのは、自分のことですよ!

自分が看護をしていて楽しいか? 自分が納得いけてるか? 

 

そこで、大事なのがフレキシブルな勤務形態です!

 

自分を仕事のスケジュールに合わせるのではなくて、仕事を自分のスケジュールに合わせて決めるのです。

 

看護師界のみならず、日本では頻繁な転職には疑問符をあげる人もいますが、これからはそういうのが普通になっていく時代なのだと思うのです。

 

 

 

病院側と看護師側がそれぞれ考えていかなければいけないこと

 

病院・経営者側に考えてもらいたいこと

どちらにしても、命の現場で長時間の緊張した中での勤務は過酷です。

 

ナースに長く働いてもらいたいとか、良い人材を確保したいっという病院は多いと思います。 しかし、ナースに対しての配慮が少ない病院が多いのは確かです。

 

また、ナースになる人は、尽くすタイプの人、頑張り屋の人、自分の中で解決しようと思う人が多い。 そういう、看護婦さんの素質を乱用している病院は結構あります。

 

3Kとも9Kとも言われるナースのお仕事。ナースの心と体のケアは大切であり、これでよしということはないので、永遠の課題です。

 

これから高齢化社会を迎える日本では、看護師のニーズはもっと高まっていくとおもわれますので、各病院・施設は、働いてもらう看護師さんに対しての待遇を改善していくべきでしょう。

特にライフステージに合わせたフレキシブルな勤務形態そ推奨していくこと! 

これ、大事です!

 

看護師さん側が改善できることは?!

また、看護師さんの方も、病院や勤務先任せにせず、

・自分がどのように働きたいのか?

・どのような看護を提供したいのか?

・譲れない条件は何か?

・採用条件の変更を掛け合ってみる

・業務内容の改善について提案してみる

っというアクションを起こすことが大切です。

 

頑張りすぎて、体を壊しては元も子もありません!

病院としては、代わりのナースはいくらでもいるわけですよね。

なので、自分は自分が守らなくちゃいけないですよ!

 

また、現在の職場に不満があったり、辛くて仕事に行きたくない、、、っという状況にある看護師さんは、自分はどのような看護をしたいのか?っということをよく考える必要があります。

 

看護師が健康でないと(精神的にも肉体的にも)、よい看護の提供まで行き着かないし、患者さんにとっても翌ありません。

ですから、外に目を向けてみるのも一つの方法です!

 

私が北海道の病院から東京の大学病院の救命センターに転職したのは、かれこれ20年ほど前になりますが、その当時は、看護師の転職・再就職をサポートしてくれるエージェントさんというのはほとんどありませんでした。

 

救命希望だった私は、自分で履歴書を希望する病院それぞれに送って、採用条件などを確認したものです。(時間と手間がかかって大変でした。苦笑)

 

しかし、現在はたくさんの看護師の転職・再就職のサポートをしてくれるエージェントがあるので、どのような案件があるのかチェックしてみるのもいいと思います。

 

 

 

 

広い視野を持つこと! 自分の可能性を試して!

 

井の中の蛙にならず、もっと外に目を向けてみるのは一つの手です!

私のように海外に出るもよし、日本で新しい職場に移るもよし。

やはり、手に職がある私たち看護師はどんな時代も強いのですから!