アメリカで妊娠中に妊娠糖尿病と診断されたら〜検査方法・基準・食事療法

アメリカ子育て

私は息子さんと娘さんをアメリカで出産しました。二度の妊娠とも高齢出産でした。

二人の子供の妊娠中に妊娠糖尿病と診断されて妊娠28週目から出産するまで食事療法をしていました。

アメリカでは、無痛分娩が主流ですが、私は自然分娩で出産したいと思っていたので、妊娠糖尿病と診断された時には、それが叶わないのではないかと、心配になり、戸惑いました。

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しかし、最終的には、無事に2人とも出産することができました。

ここでは私が経験した、アメリカの妊娠糖尿病の検査について、また検査に引っかかった後の血糖値のマネージメントや食事療法について残しておきたいと思います。

妊娠糖尿病とは

妊娠によってお母さんの胎盤から幾つかのホルモンが出ます。それらのホルモンが、膵臓から出ている、血糖値を下げる働きをするインスリンというホルモンの働きを抑制すてしまうために、血糖値が正常範囲内を超えて高くなる状態を妊娠糖尿病と言います。

アメリカでは大体、妊娠24〜28週前後に妊娠糖尿病のスクリーニングとして、グルコース糖負荷試験(血液検査)を行います。

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妊娠糖尿病になりやすい人はいる?

*オーバーウェイト(肥満)の人

* 35歳以上の高齢妊娠・出産の人

*糖尿病の既往がある家族がいる

*妊娠中の急激な体重の増加

などかよく言われています。

私の場合、妊娠中の体重コントロールは、旦那さんの協力もあり、2度の妊娠中どちらとも、10パウンド ほどで、超良好でした。

しかし、他の3つの条件に当てはまっていたので、ハイリスクだったのだと思います。

いろんな方がいると思いますが、私以外の人で言うと、ヘルシーな食生活をしていて、ランニングが趣味と言うとてもスリムな日本人の友人も、妊娠糖尿病と診断されたり、反対に私の職場の同僚の白人のアメリカ人は、とても大きい人(おそらく200パウンドを超えている)でしたが、妊娠糖尿病とは全く無縁で出産を迎えていました。

妊婦さん一人一人、その状況が違うので、全ての妊婦さんにスクリーニングを行うのは良いことだと思います

妊娠中に血糖値が高いとなぜダメなのか?

妊娠糖尿病は自覚症状がほとんどないと言われています。

実際、私も何も感じませんでした。

ただ、妊娠糖尿病を治療せずにいると、母体とベイビー両方にとってよくありません。

ベイビーへの影響

*巨大児になる危険性、

*新生児低血糖、

*発育不全

などがあげられます。

母体側への影響

*流産・早産の危険性、

*羊水過多やその他の疾患の併発

などがあげられます。

私の場合は、自然分娩を希望していたこと、また高齢妊娠・出産ですでにハイリスクだったので、妊娠糖尿病と診断されてからは、これよりもリスクを増やさないようにと血糖値のコントロールに細心の注意を払いました。

妊娠糖尿病の一次検査

妊娠28週の検診の時に、かかりつけの産婦人科の先生のクリニックで、最初のスクリーニングがありました。

クリニックに到着して、チェックイン、ルーティンの尿検査をした後、ラボから来たテクニシャン(採血をする技師さん)から、 下の写真に写っている飲み物を渡されました。

 

 

この時はオレンジ味しかなく、冷蔵庫で冷やしていたものを持ってきてくれました。

技師さんによると、レモン味のほうが飲みやすいっとのことでしたが、この日はあいにく品切れ中。

この砂糖水を5分間のうちにのみきるように言われます。そして、飲みきった時間を確認して、その後きっちり1時間後に採血となります。

こちらがその準備中のところ。

 

気になる、砂糖水のお味の方は、激甘😱

前日はファースティング(前日の夕食後から絶食)をしていっていたので、空腹にこの甘すぎる砂糖水を飲みきることは、私にとってかなりこたえました。

1時間待っている間に、先生との受診とベイビーのチェック、その後、時間どうりに技師さんがきて採血をしてくれて検査終了。

翌日に結果が出るということで、帰宅して検査結果の電話待ちとなりました。

一次検査の結果と精密検査の必要性

次の日に、産婦人科の先生のオフィスから電話があり、妊娠糖尿病のスクリーニングに引っかかったので、精密検査が必要ということで連絡が来ました。

次のステップである糖負荷の精密検査は3時間かかるという説明があり、先生のオフィスではなく、近くにあるラボのオフィスに行ってするように言われました。

血液検査のオーダーは先生の方から、私の家の最寄のラボのオフィスにファックスしてもらいました。

ラボに電話をしてオフィスの時間を確認しましたが、予約は必要なくファーストカム・ファーストサーブ(オフィスに来た順に行う)とのこと。

翌朝、12時間の絶食のあと、空腹でラボのオフィスに行きました。

まずはチェックイン。IDと加入している医療保健のカードを提示します。先生からの採血のオーダーがきているかを確認し順番を待ちました。

朝、6時半で1番乗り!っと思ったら、私よりも早く来ている人が2人も!

採血は計4回しました。

・空腹時

・砂糖水を飲んでから1時間後

・砂糖水を飲んでから2時間後

・砂糖水を飲んでから3時間後

 

また、あの砂糖水の摂取です。😱

本当に甘いので、飲んだあとはいつも胸とお腹がムヤムヤします。

検査の間はラボのオフィスで待機しました。

動き回ったりすることで糖が消費されると検査結果が正しく出ない為と説明されました。

本を持って行ったり、携帯を見たりと過ごしましたが、長かった。

翌日には結果が出るということで、最後の採血後、帰宅。

グルコース糖負荷試験の検査基準

アメリカプレグナンシーアソシエーションのウエブサイトによると、The American Diabetes Association が出している検査基準は以下のようになっています。

精密検査でも引っかかり、専門医受診

翌日、産婦人科の先生のオフィスから連絡があり、グルコース糖負荷試験でもやはり引っかかってしまい、妊娠糖尿病の専門医への受診が必要という旨を伝えられました。

私の場合は、4項目のうちの2つが、基準値よりもやや高めだったということです。

電話口で、専門医のオフィスの住所と電話番号を教えてもらい、予約の電話を入れます。予約の際には、かかりつけの産科医の紹介であること、医療保険、妊娠の履歴、などについて聞かれました。また、かかりつけの産科医からの紹介状(リファーラル)と血液検査の結果が付いているかの確認をしました。

専門医受診の目的は、これから始める妊娠糖尿病とそのマネージメントのためのコンサルテーションのステップの一つです。

オフィスは、お産をする予定の病院の中に入っていたので助かりました。

 

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まずは受付でチェックインをしてコンセントフォーム(説明と同意)にサインします。

その後ナースに呼ばれ、尿検査のあと、診察室に移動してバイタル測定とインテイク(問診)を行います。

それが終了すると、ディスポーザブルの診察着に着替えて専門医を待ちます。

待つ事5分、専門医登場。

妊娠糖尿病の専門医による短い問診の後、

なぜ妊娠糖尿病のマネージメントが大切か、

*食事療法の重要性、

*妊婦用ビタミン剤の服用の重要性(出産まで継続すること)

*ベイビーへの影響、

血糖値のコントロールができない場合はどうするか、

などの説明を受けます。

その後、ベイビーの診察と血液検査をしました。

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最後に、後日行なわれる自己血糖値測定の方法と食事療法についての3時間のクラスに予約を入れて終了。

全部で45分程で終わりました。

*話が少し妊娠糖尿病から外れますが、私は妊婦用のビタミン剤は妊娠する3−4ヶ月前から摂取していました。

アメリカの妊婦用ビタミン剤は、サイズがとても大きく、匂いがちょっときつい場合も多いので、つわりがほとんどなかった私でも、とても飲みにくかったです。

アメリカ在住の方で、日本から葉酸を含む妊婦用のビタミン剤を日本から調達できる場合は、そちらの方が飲みやすい場合もあるので、ご検討される価値はあると思います。

妊娠糖尿病の食事療法と血糖値測定のクラス

妊娠糖尿病の食事療法と血糖値測定のクラスは、出産予定の病院の2階にあるカフェテリアの一室で行われました。

クラスに来た妊婦さんは私を含めて5人。妊婦さんのエスニシティは様々で、日本人は私一人。

 

血糖値の測定方法クラス

クラスは3時間で、初めのセッションではナースが、妊娠糖尿病のマネージメントがなぜ大切かっという説明をした後、妊娠糖尿病について20分程のビデオを見て、続いて5分程の臍帯血バンクについてのビデオを鑑賞。

次に、血糖値測定の説明とデモンストレーションに移りました。

加入している医療保険により、測定器の種類が違う妊娠さんがいましたが、基本は一緒。私のは下の写真に写っている物です。

 

 

空腹時、毎食後1−2時間後の計4回の測定です。

測定結果は写真の上の方に見えている手帳に記入していきます。

この下の写真は、自己血糖測定をするときの針と、血糖測定器に挿入するチップです。

 

チップの向かって左側、黒と白のストライプの部分を測定器本体に”カチッ”っと音がなるまで挿入します。

針をディスペンサー(上の写真のケースの真ん中に写っている機械)にセットして、

指に押し付けると少量の血液が出てくるので、それをチップの向かって右側、黄色と黒のところで吸い取らせます。

 

十分な血液が入ると、血糖測定器が自動的に血糖値の測定を始め、数秒後には結果が出ます。

測定値をノートにその都度記入。もし記入し忘れた場合は、メモリー機能があるので、何回かさかのぼってのテスト結果を見ることができます。

 

食事療法

次のセッションでは、栄養士さんが来て、食事療法について説明してくれました。

1日に3度の食事と3度のスナックタイムがあります。

食事療法は炭水化物の摂取量のコントロールが主な課題です。

写真の様な模型を使って適量を教えてくれます。

何単位の炭水化物をどのくらい、いつ食べるかっというのを、計量スプーンを使って測っていきます。

カロリー計算は全くないので、それはちょっと驚きました。

 

その後、20分ほどのビデオを見ました。

レクチャーの最後に、炭水化物の計算ができているかを確認する為に、

個別に設定された食事とスナックの時間表にどのような食べ物をどのくらい食べたらよいかっというのを、各自が記入して行き、栄養士さんがチェックして終了。

炭水化物の計算だけで、カロリー計算をしなくていいので、私としてはとても助かります。

その後はサンプルのランチが参加者一人ひとりに提供されました。

 

 

結構なボリュームでした。

 

これだけ、食べても(私はグロテスクなほど緑なゼリーは食べませんでしたが)糖質オーバーでないっというところに初めはびっくりでした。

食事療法というと”食べられない”とか”食べる量を減らす”っということを連想していた私にとっては、ちょっと驚きでした。

要は糖質を制限するだけなので、それ以外のものは食べられるし、食事療法中も空腹感を感じることはなかったので、うまく続けられましたし、嬉しかったです。

妊娠糖尿病の食事療法のマネージメント

血糖値の測定と、食事療法を開始してから、1週間ごとに担当のナースに血糖値の結果と体重を電子メールで送って、指示を仰ぎます。

これは、ベイビーが生まれるまで続く作業だったので大変でした。

時々、血糖値を計り忘れたりした場合は、そこは空欄で出し、できなかった理由を記入して送りました。(息子と昼寝してたとか、仕事中で抜けられなかったっとか)

(できない時があったからといって、怒れれることはありませんでしたよ。)

メールには血糖値の結果の他に、そのときに気づいこと、血糖値が高かったり、低かったときに何かのイベントがあったら、それも記入して送っていました。

ナースから、毎週返信があり、今の状況が良いかどうか、改善する必要があるかどうかなどが送られてきます。

血糖値のコントロールが安定している場合は1日4回から2回の計測に減らしてもらえます。私は息子さんの時も娘さんの時も減らしてもらえました。

もちろん、毎日4回測っても大丈夫です。

また、ホリデーが近づいてくると、ナースから励ましの言葉が送られてきました。

クリスマスの時期に送られてきたメールには

”Enjoy Christmas, but watch the portion of Carb”

っというメッセージが届きました。

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血糖値測定器の付属機器・サプライが不足したら

産婦人科の先生又は、血糖値の結果を送っているナースに処方箋を書いてもらい、最寄の薬局で購入することができます。 私の場合はCo-payを除いた他は、加入していた医療保険で全てカバーされました。

私の場合は血糖値測定用の針とチップが途中でもっと必要になりました。

 

ご自分が加入している医療保険が使えるかどうか、必ず事前に確認しましょう。

それ以外は全て、自己負担になり高額になります!

食事療法以外に気をつけたこと

適度な運動が大切ということで、毎日30分ほど、旦那さんとウォーキングをしていました。

ウォーキングの時間に2人で出産の時のシュミレーション(事前分娩で無痛分娩ではなかったので、呼吸法とか)や、出産後のサポート体制の確保など、またその時の話題の映画や、他愛もないお話をしていました。

それが結構リラックスになる。

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また、私は、仕事も出産日・出産前日までしていました。

私にとっては直前まで仕事をしていたことで、生活のリズムを崩すことなく体重管理をうまくこなせました。

ベイビーのチェック

かかりつけの産婦人科の先生には定期的に受信していました。

予定日が1週間後に迫った時に、ベイビーが巨大児化していないか?普通分娩ができるか? などを決めるため、ソノグラム(胎児エコー)が必要ということで、胎児専門の専門医に受診しました。

 

その先生いわく、

”胎児は大きめだけど、この2週間で正常範囲内での成長だから、心配なさそうだねっ”っということで、普通分娩が決定!

頑張った甲斐がありました。

出産後

出産後、次の日に産科の先生が回診に来てくれて、その際に普通食へ変更となり、血糖値の測定も終了の指示がでました。

今後は、かかりつけ医で、毎年血糖値のチェックをするように言われました。

出産後、血糖値は正常範囲内に戻りました。

糖質の制限のみなので、量としては結構食べられるので、空腹感がなくうまく続けられたと思います。カロリー計算とかがなくて本当に良かった!

以上が私の経験でした。

どなたかのご参考になれば幸いです。